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金がないだけで、夢はただの“妄想”になる
学生時代、俺には夢があった。
恥ずかしいけど、「ライターになりたい」とか、「自分の本を出したい」とか、そんな青臭い目標。
けど現実は甘くない。大学を出てブラック企業に就職して、気がつけば借金300万円。
夢なんて言葉を出すのが恥ずかしいくらい、「生き延びるだけで精一杯」な毎日が始まった。
夢に近づくどころか、家賃と食費でギリギリ。
副業を始めようにも、時間も気力もない。
気がつけば、あの頃の夢は「昔の自分が勘違いしてた痛い理想」に思えてきた。

借金があると、夢を追う時間も精神もなくなる
よく「夢はあきらめなければ叶う」とか言う人がいるけど、正直それって**“金のある人”の理屈**だなって思った。
借金まみれになると、考え方が完全に変わる。
- 明日の返済、どうする?
- 口座残高、マイナスギリギリじゃん
- 携帯止まったら仕事の連絡取れない
- 睡眠時間を削ってバイト入れる?
- 夢を語る余裕なんて、1ミリもない。
目の前の現実だけで心がいっぱいになる。
生き延びるだけで精一杯なのに、「やりたいこと」なんて考えられなくなるんよ。
チャンスが来ても、金がないから手が出せない

何度か、人生を変える“きっかけ”はあった。
Twitterで知り合った人が「ブログで稼いでるから一緒にやろうよ」と声をかけてくれたこともあるし、ライター募集に応募しようと思ったこともある。
でも、そのたびに思う。
「パソコンない」
「ネット回線が止まってる」
「勉強に使うお金がない」
たった数千円の投資すらできない自分に、何ができるんだって絶望した。
チャンスは目の前にあっても、金がないってだけで、それに手を伸ばすことすらできなかった。
「夢を諦めた」と思ったとき、心がポキッと折れた
ある日、ふと思ったんだ。
「もう、自分には無理なんだな」
「夢なんて、持っていいのは選ばれた人間だけだ」って。
この瞬間が一番つらかった。
借金が苦しいとか、飯が食えないとかよりも、自分の未来を諦めた瞬間の喪失感。
もう二度と、自分の人生に期待しない。
「どうせ俺なんて」って、思考が完全に後ろ向きになった。
それが、借金の怖さだと思う。
金だけじゃなくて、“希望”も奪ってくる。

でもある日、「もう一度だけやってみよう」と思えた
そんなどん底の中でも、ふとしたタイミングで希望の火はつく。
きっかけは、借金ブログを始めたこと。
「どうせ人生終わってるし、書くだけならタダだし」って、軽い気持ちだった。
最初の頃はアクセスもゼロ。誰にも読まれない。
けど、数週間後に1件だけコメントがついた。
「自分と同じ状況です。励みになりました。」
それだけで、ちょっとだけ心が震えた。
「もしかしたら、俺でも何かできるのかもしれない」って。
借金の中でも、“小さな夢”は拾える
今すぐ有名になれなくても、
今すぐ稼げなくても、
**「自分の言葉で誰かを動かせた」**って事実が、当時の俺には大きかった。
それから、ブログを続けた。
noteも書いたし、YouTubeの台本を書いてみたりもした。
そうやって少しずつ、「夢のかけら」を拾い集めるように進んできた。
借金があると、できることは限られる。
でも、全部をあきらめなくてもいい。
夢は、“今できる範囲”で持てばいい

夢は、でっかいものじゃなくてもいい。
「月1万円稼げたら最高」とか、「自分の書いたものが1人に届いたら嬉しい」とか、そんなレベルでいい。
俺はまだ借金返済中だけど、今は**「もう一度夢を見ていい」と思える自分になった。**
金がないと、夢を持つのは難しい。
でも、完全にあきらめなくてよかった。
小さくても前に進んでいれば、いつかあの日の自分にも胸を張れる日が来ると思ってる。

