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スマホが使えない。たったそれだけで世界から切り離された感覚
借金まみれの生活を送っていると、突然のトラブルが日常茶飯事になる。
そんな中でも、俺が今でも鮮明に覚えている事件がある。
**「スマホが止まった日」**のことだ。
当時の俺は、携帯代の支払いを2ヶ月ほど滞納していた。何度か催促メールは来ていたけど、「まぁ、まだ止まらないだろ」と甘く見ていた。
けど、ある朝、いつものように目覚めてスマホを見た瞬間――Wi-Fiのない外では何も使えないことに気づいた。
LINEも使えない、地図も開けない、もちろん通話もできない。
「うわ…マジで詰んだかも」
初めて感じた、世界から切り離された感覚。
自分がどれだけスマホに依存して生きていたか、身にしみて理解した。
「連絡できない」がこんなに怖いとは思わなかった

何よりきつかったのが、人との連絡が絶たれること。
家族、友人、仕事のクライアント、バイト先…。今まではLINE1本で済んでた連絡が、一切できない。
このときほど、「社会とつながるって、命綱だったんだ」と思ったことはない。
バイト先には、「今日は休みですか?」と電話一本入れることもできず、無断欠勤扱い。
友人からのLINEも受信できず、勝手に“既読スルー”状態。
信用が、静かに減っていくのがわかった。
仕方なくコンビニのフリーWi-Fiに通い、メッセージを確認して返信する日々。
でも当然、フリーWi-Fiじゃ通話もできないし、通知もリアルタイムで来ない。
「たかがスマホが止まっただけ」と思うかもしれない。
でもこの時、俺は人生のインフラを失ったような感覚に陥ってた。
なんとか復旧するために「消費者金融」へ
携帯代の滞納額は1万2,000円ほどだった。
でもそのときの俺には、その金額を払える余力なんて一切なかった。財布には千円札が一枚、口座には残高32円。
でもスマホが止まったままだと、バイトの連絡も取れないし、仕事も来ない。
「これはもう、借りるしかない…」
絶対に避けようと思ってたけど、背に腹はかえられず、久々に消費者金融の扉を叩いた。
借りたのは1万5,000円。即日で振り込まれ、そのまま携帯料金を支払って、翌日には無事復旧した。
たった1万2,000円のために、さらに利息付きの借金を背負うという悪循環。
でも、そのときの俺にとっては、「社会に戻るためのチケット」だった。

通信がある生活は“当たり前”じゃなかった

スマホが止まって、初めて気づいたことがある。
- Googleマップが使えないと移動すらできない
- LINEが使えないと、人間関係が壊れていく
- ネットが使えないと、求人も見られない
- 連絡が取れないと、収入のチャンスを逃す
つまり、**「スマホ=生活の基盤」**だったということ。
それ以来、携帯代だけは何があっても死守するようになった。
最悪、食費を削ってでも払う。それだけで、社会との接点が保たれる。
ちなみにその経験をきっかけに、月額プランも見直した。
格安SIMに乗り換えて、月額3,000円以内で収まるようにした。
それだけで、精神的なプレッシャーが少し軽くなった。
借金生活の人にこそ伝えたい「スマホを止めない工夫」
もし今、生活が苦しくてスマホ代すら払えないなら、まずは通信費を見直すのが先決。
- 格安SIMへの乗り換え
- 不要なオプションの解約
- 通信量の少ないプランへの変更
- Wi-Fi環境のある場所でスマホを使う習慣
これだけでも、「止まらないスマホ」を維持できる確率は上がる。
スマホが止まると、自分の世界が一気に縮む。
誰にも助けを求められなくなる。その孤独は、本当に精神を削っていく。
だからこそ、スマホは絶対に止めちゃいけない。
どんなにお金がなくても、「スマホだけは死守」。これが、俺の中の鉄則になった。
今では、スマホが使えることが「当たり前」じゃなく「ありがたい」と思えるようになった。
あのときの孤独と不安があったからこそ、今の俺はこうして前を向けてる。

